~HUNTING ANIMALが考える猛禽類の爪・嘴ケア~

ここまで6回にわたり、HUNTING ANIMALが考える猛禽類の爪・嘴ケアについてお話ししてきました。


言葉の意味から始まり、爪や嘴の施術方法、施術の頻度、季節ごとの考え方、使用する道具、そして施術体制まで、当店が大切にしている考え方をご紹介してきました。


今回が、このシリーズの最終回です。


私たちが目指しているのは「切ること」だけではありません


このシリーズを通して、一番お伝えしたかったことがあります。


それは、


当店は、爪や嘴を切ることを目的に施術しているわけではない。

ということです。


私たちが目指しているのは、猛禽類が本来持っている機能を守り、健康な状態をできるだけ長く維持することです。


そのために、


・爪や嘴全体の形状
・上嘴と下嘴のバランス
・古い角質の状態
・衛生状態
・季節や気温
・その日の体調や様子


これらすべてを考えながら、一羽一羽に合わせた施術を行っています。


一羽一羽、すべて違います


猛禽類にも個性があります。


種類が違えば、爪や嘴の形も違います。


年齢や飼育環境、生活スタイルによっても状態は変わります。


だからこそ、すべての猛禽類に同じ施術を行うのではなく、


「今、この一羽に本当に必要なことは何か。」


その答えを考えながら施術しています。


安全は技術よりも優先されます


どれだけ技術があっても、安全を犠牲にしてはいけません。


どれだけ美しく仕上げられても、猛禽類に無理をさせてしまっては意味がありません。


当店では、


必ず二人体制で施術すること。


気温の高い時期は本格的な施術を控えること。


一度で終わらせることにこだわらないこと。


これらもすべて、猛禽類の安全を最優先に考えた結果です。


施術とは、技術だけではなく、「どこまで行い、どこで止めるか」を判断することも大切だと考えています。


飼い主様だからこそ、守っていただきたいこと

私たちは別の理由でお預かりしています。

爪や嘴の先端だけ少し整えるのであれば、道具を用意すれば飼い主様ご自身でも行うことは可能です。

実際に、ご自宅でケアをされている方もいらっしゃいます。


しかし当店では、その技術だけの問題ではないと考えています。


爪や嘴を触られたり、切られたりすることは、痛みがない場合でも、猛禽類にとっては違和感やストレスを伴う処置であると考えています。


これまで延べ1,000羽以上の猛禽類を施術してきましたが、この施術を好んで受けているように見えた個体には出会ったことがありません。


大人しくしている個体もいますが、それは施術を楽しんでいるのではなく、じっと耐えているように感じる場面が多くありました。


もちろん、施術には大きな意味があります。


爪や嘴を適切な状態に保つことで、


・餌を食べやすくなる
・怪我を未然に防げる
・本来の機能を維持しやすくなる


など、多くのメリットがあります。


だからこそ必要な施術です。


しかし私たちは、その必要な施術を、できるだけ飼い主様との信頼関係に影響を与えない形で行うことも大切だと考えています。


私たちは施術が終われば日常には戻りません。


しかし、飼い主様と猛禽類は、その後も毎日一緒に生活していきます。


その大切な関係を守るためにも、嫌な役割は私たちに任せていただき、飼い主様には日々のコミュニケーションや楽しい時間を大切にしていただければ嬉しく思います。


私たちが本当に守りたいもの


私たちは、爪や嘴だけを見ているわけではありません。


その一羽がこれからも健康に暮らせること。


そして、その子と飼い主様が、お互いに信頼し合い、長く穏やかに暮らしていけること。


それこそが、私たちが本当に守りたいものです。


これからもHUNTING ANIMALは、一羽一羽と誠実に向き合い、その時その個体に本当に必要だと考える施術をご提供してまいります。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


いつもHUNTING ANIMALのブログをご覧いただき、ありがとうございます。


このシリーズが、皆様と大切な猛禽類との暮らしを、改めて見つめ直すきっかけになれば幸いです。


次回の更新も、ぜひお楽しみに。